franky202's diary

徒然なことを徒然に書くブログ

仮面ライダーのモチーフの変貌


仮面ライダーのモチーフの変貌を一号からゴーストまで辿ってみるとする。

仮面ライダーのモチーフは一号、二号はバッタだが、当初東映に持ち込まれた企画は『スカルマン』だった。
モチーフは骸骨、当時東映のプロデューサーだった平山亨(1929-2013)は企画をスポンサーに持ち込む、売れると感じて。

しかしスポンサーが良い顔をしない、『気持ち悪い』という理由で。
ヒーローは気持ち悪いくらいが良いんだと言う常識はスポンサーには通用しない。

ある人が平山亨さんに言った。「平山さん、骸骨はまずいよ。スポンサーの御偉方には高齢者が多くて墓場が近い人がいるんだ。だから骸骨なんて縁起悪いよ。何とか変えてくれないかな⁉︎」という理由で平山さんは作者の石ノ森章太郎(1938-1998)
の元を訪れて経緯を話した。

すると少し考えた石ノ森氏は本棚から昆虫図鑑を取り出してこう言った。

「バッタの筋肉は人間に換算すれば国会議事堂を楽に飛び越すパワーを持っている。その外骨格は何万メートルの高さから落ちても壊れない強度を持っている」

と話した後にスケッチブックにサラサラと後の仮面ライダーのモチーフになるバッタ男のラフ画を描いた。
まさに天才だ。隠されたテーマは『環境破壊から地球を守る』である。
だからキックやパンチや投げ技などの武器を使わない戦いをしていた。

何とかスポンサーからの了承を受けて始まった仮面ライダーだが、当初はストや予算不足などショッカーよりも厄介な環境との戦いだった。
そして放送開始の日に主演俳優の藤岡弘、の左大腿部複雑骨折と言うアクシデントなどもあり、波乱万丈だった。

しかしそれが二号ライダー一文字隼人(佐々木剛)の存在を生み出し、新たなるコンセプトの『変身ポーズ』が生み出される。
この変身のコンセプトは平成の今も受け継がれている。

視聴率も当初一桁台(関東地方)だったが、二号登場後にかなり設定を大衆路線にし、明快な勧善懲悪にしたのも幸いし、一号が一時復帰し、最高潮に達した。
そして好評のうちに最終回を迎えた。

次に考えられていたのは今年の映画に出て来た仮面ライダー三号だったが、雑誌展開のみに終わり、新しくしようと言うスタッフの意見もあり、仮面ライダーV3になった。

赤い仮面、白いマフラー、青いマシンに跨った新しいヒーロー像にされた。
モチーフはトンボ。言われて見ればV3の顔はバッタよりもトンボに近い。
力と技を受け継いだと言う設定でベルトもダブルタイフーンである。

仮面ライダーXは、一号を改造した緑川博士と神敬太郎博士が同僚だったと言うことでやや一号や二号に似通ったデザインにされている。
モチーフはバッタだが、初期変身の『セタップ‼︎』を見ている限り骸骨っぽくもある。

異色づくめの仮面ライダーアマゾンは、モチーフが大トカゲである。
まあ、主人公が腰蓑一丁だし、不法入国、バイク無免許運転だし、決め技も初期は大切断や、嚙みつき攻撃だったりとそれまでの仮面ライダーとはかなり毛色が違った。

一期目最終作の仮面ライダーストロンガーのモチーフはカブトムシ、確かにデザインからしてそうにしか見えない。唯一レギュラー主演の女性仮面ライダーのタックルはてんとう虫である。決め技は電波投げ。しかし、みんなはタックルのパンチラ見たさに見ていた人もいたに違いない。(実際にはそんなに見える場面は少ない)歴代にカウントしなかったのは敢えて城茂が彼岸に帰したから。

二期の四年後に放映された『新仮面ライダー』(スカイライダー)は、基本に立ち返りバッタがモチーフ、空を飛ぶ設定があったがイマイチ活かせず多彩な技のライダーに変貌した。

次回作の仮面ライダースーパー1はなんと雀蜂(ホーネット)‼︎
まあ、宇宙開発用改造人間だったから。
イマイチ視聴率も奮わず夜19時から夕方17時半に移されてしまい結果的には失敗作だったが。

一回ぽっきりの仮面ライダーZXはカミキリムシ、やはり昆虫モチーフだが、実はXの時にカミキリムシをモデルにしようかとかいう案があったが結果はバッタになった経緯もあり、ZXはカミキリムシになった。村雨良を演じた菅田俊はパンチパーマのヤクザ風なのが残念。
2014年の映画版では組長みたいになっていた。
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これだもんなあ。子供が「パパー!ヤクザが変身してる〜」とか突っ込んでいたものな。

それから三年経って作者の石ノ森章太郎がそれまでの石森章太郎から石ノ森章太郎ペンネームを変えて漫画を萬画としたのに伴い仮面ライダーもリニューアルされた。

0号ライダーとして企画された『仮面ライダーBLACK』である。

それまでの仮面ライダーのスタッフを大幅に入れ替えて新しい仮面ライダーと言うコンセプトで制作された。
八千人以上のオーディションを勝ち抜いたのは当時18歳の倉田てつを

主演の南光太郎役に抜擢されて主題歌までも歌っていた。
勿論モチーフはバッタだが何故真っ黒にしたのかは石ノ森章太郎曰く『バッタの血は黒い』
からである。

日蝕の日が誕生日であるが故に暗黒秘密結社ゴルゴムに兄弟同然に育った秋月信彦共々拉致され時期世紀王としてゴルゴムの三神官に改造される様は今見ても痛そうな改造手術だ。

一話は光太郎がゴルゴムから逃げる所から始まるわけだからかなり怖い始まり方である。
父親同然の秋月総一郎は怪人に空から投げ落とされて殺害され、それを見た光太郎が変身し、仮面ライダーBLACKを名乗りゴルゴムに戦いを挑む。

ゴルゴムから抜け出せずそのまま居続けた信彦はシャドームーンになり、後半に出て来た。
秋月信彦の記憶はあるが昔のような人格はなかった。創生王のいうがままの改造人間として、光太郎=BLACKに立ち向かった。

シャドームーンのモチーフは勿論バッタだが、銀色なので骸骨っぽくにも見える。

一時はサタンサーベルでBLACKを死に追いやるがツメを誤りキングストーンを取り出せなかった。

海に打ち捨てられたBLACKはゴルゴムのやり方に異を唱えるクジラ怪人によって聖なる海の洞窟で再び命を与えられ復活し、BLACKはシャドームーンと創生王を倒すが重過ぎる代償を払った救いのない不毛な勝利だった。

その次回作のRXはそれから半年後の話で何故かヘリコプターのパイロットになった南光太郎が腐れ縁的ガールフレンドの白鳥令子を乗せて、「平和って良いなって思っちゃってさ」と、まるで別人みたいに明るくなっていた光太郎があった。

その後色々ありクライシス帝国の服従を拒否した光太郎がBLACKの変身機能を破壊された後に異空間に投げ出された時に太陽の光を浴びて進化し太陽の子仮面ライダーBLACKRXになったのは言うまでもない。

デザインはやや頭の位置が高くなり、体も黒だけでなく濃緑色の部分があるデザインにされた。
決め技がキックではなくベルトから取り出す光の剣、リボルケインなのがそれまでの仮面ライダーとは違った。

今年の三号の映画に出たけど倉田てつをはかなり決まっていたなあ。
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若い時はかなりかっこ良かったから、歳を重ねてもやはり違う意味でかっこいい。
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やはり決まってるな。

OVAの『真仮面ライダー序章』(1992年)は、勿論バッタモチーフだが、凄まじく気持ち悪い怪奇バッタ男だった。
主演の風祭真を演じた石川功久(現石川真)もイケメンとは言えなかったし。

その翌年のZOや、改造人間としては最後のライダーのJは勿論バッタモチーフである。

時は過ぎ、石ノ森章太郎氏亡き後に平成の世に仮面ライダーが復活した。

平成一号のクウガはくわがた虫がモチーフである。劇中の呼び名が未確認生命体四号。
仮面ライダーという名はなかった。

アギトは顎と言う意味だから龍なのか⁉︎
龍騎もそうだがナイトは西洋の甲冑がモチーフだ。

響鬼は鬼、まあ、異色な存在だったからな。
カブトはそのままカブトムシ。
変身アイテムをベルトに装着し、キャストオフの後にチェンジビートルが完了する。

電王はそのままの変身では弱いのでイマジンの力を借りていた。
モモタロス、ウラタロス、キンタロス、など、イマジンによってフォームや特性が変化していた。

キバはやはり蝙蝠か⁉︎

ディケイドは顔がバーコードみたいだったが、イマイチモチーフが分からない。
ディエンドはやや形は違えど能力は似たようなもの。

Wはバッタか⁉︎左右色違いなのでキカイダーっぽいデザインだが。

OOOはコアメダルの種類により違うが基本的には鷹、虎、バッタ。
その後かなりフォームが増えるが。

フォーゼは座薬と陰口を叩く者もいたがロケットだろう。
初めに必ず「宇宙キターーー‼︎」だから。

ウィザードは魔法使い。指輪の属性により、フォームが変わる。

鎧武はフルーツがモチーフ、食物モチーフとは珍しい。
それぞれのアイテムとともにフォームチェンジもする。

ドライブは車、目が車のヘッドライトそのまんまだから。
一回死んでから再び蘇生した後は車のトライドロンと一体化出来る。

ゴーストはその名の通り幽霊、様々な眼魂の力を借りる。
時代は様々変わるがかなり被らないようにと工夫の後がうかがい知れる。