今年はなるべく野球、プロ野球の話題は避けて来た、様々な事情はあれどそこには触れていなかったのは阪神タイガースの下馬評があまりにも低かったのもある。
まあ、今年もあんまり良いシーズンではないと個人的に思っていたし、監督も金本知憲から矢野燿大に変わったのもある。
二軍を優勝、日本一にした実績はあれど一軍ではどうかな?と言う疑問符があった。
外国人も新戦力は投手のピアース・ジョンソンと、昨年中日ドラゴンズに在籍した左腕オネルキ・ガルシアと、野手は大谷翔平がいたカリフォルニア・エンゼルスの内野手ジェフリー・マルテが加入したのみであった。
ジョンソンはリリーフ、ガルシアは先発、マルテは昨年3億出してまるで使えなかったロサリオの代わりに入って来た。
しかしマルテはオープン戦時に左ふくらはぎの違和感で出遅れ、いきなり暗雲が立ち込めた。
まあ、そのスペアとして昨年途中加入のエフレン・ナバーロがいたのだが、まるで働かず、頭が痛い日々が続いた。
負け越しが6まであった時は「何も昨年と代わり映えしないじゃないか!」とまで思っておりやはり緩いキャンプやってたらダメだなあとか思っていた。
しかし出遅れたマルテが漸く一軍合流したあたりから変わって来た。
昨年のロサリオの例があっただけにまるで期待していなかった。
しかしマルテは七番と言う打順ながらも当たればホームランなのを実証した。
甲子園での広島戦で初ホームランを放った。これは昨年までいたロサリオが甲子園では0本だったのとは違う、ライナー性の打球だがスタンドに入る。
昨年のロサリオは打った瞬間それとわかる飛距離も、甲子園では0だった。まあ、韓国プロ野球の球場は軒並み狭いから狭い球場では桁外れのホームランを放つも、外角にスライダーを投げられたら空振りすると言う致命的な弱点があった。
ベースから離れて立つために余計に届かず相手はボールのスライダーを空振りさせていた。
故に期待されたホームランは僅か8本に終わり8月の読売ジャイアンツ戦で当てに行くような打撃をしたためについに当時監督の金本知憲の逆鱗に触れて二度と一軍には呼ばれなかった。
しかし、マルテはオープンスタンスながらもロサリオのように足をハサミみたいに動かすことなく振り抜く打撃なのと、ボール球をよく見るので四球で出塁も多い。
外角のスライダーも完全なボールなら打たないと言うロサリオとは真逆のスタイルである。
現在まだ5本だが、そのうち3本は甲子園である
後の二本は東京ドームと横浜スタジアムである
基本的にはホームラン打者ではないが、当たれば一発長打なのは分かった。
賛否両論あったが大山悠輔を四番で使い続けているのが良い。
最初は物足りなさがあったが最近は期待に応える一打もある。まだまだこれからだが。
一番にドラフト一位で獲得した外野手近本光司を定着させたのは大きい。
俊足はもちろんのこと、一発を秘めた打撃、守備力も捕殺率が高い。
昨年指名当初はボロカスに書かれていたのを覆す活躍である。
ウエスタンリーグは近鉄がオリックスに合併されて消えて、新規加入の東北楽天イーグルスはイースタンリーグに入るために5球団と言う歪な形となり、どうしても足りない時は学生や社会人と試合することもあり、大阪ガスに在籍した近本を間近で二軍監督時代に見ていた矢野監督の目に留まり、一位指名したのであろう。
蓋を開けると予想を上回る活躍を見せ、出れば盗塁と言う、赤星憲広以来の足の使える選手として欠かせぬ存在となった。
赤星とは違い一発長打を秘めているのが近本の何気になく凄いところである。
自己鍛錬を怠らない姿勢もいい、オープン戦では絶好調だった社会人HONDAから加入した木浪聖也の陰に隠れてはいたが本番では大活躍とはびっくりである。
まあ、木浪もオープン戦ほどではないが活躍している。しかし、分からないものだな、木浪はオープン戦では3割越えも公式戦では中々ヒットが出ず230台の打率である。
さほど率を打っていなかった近本が3割越えとはオープン戦では抑えていて本番で本領発揮と言う嬉しい材料である。
やはりセンターにきちんとした選手が入ると違う。
投手もメッセンジャーは長年の経験はあれど落ち気味、新加入の西は良い時はいいが悪い時はあっさりやられる。開幕当初は一番安定していたが。
ガルシアも最初は悲惨なKOで7失点を三回繰り返して二軍に落ちた。
岩貞はいい時と悪い時が交互で安定しない、最近ではインフルエンザにかかってしまい回復が遅れている。
秋山もいい悪いがはっきりしていてイマイチ感は拭えない。
藤浪は使えない、岩田稔が久々にいい味を出しているがイマイチ勝ち運がない。
リリーフも、桑原謙太朗にスライダーのキレがなく、今はそこを能見篤史や藤川球児で代わる代わる抑えている。
新しい中継ぎ投手に守屋功輝が定着しつつあり島本浩也と共にいい活躍をしている。
八回には150キロの速球と二種類のカーブが持ち味のジョンソンがいて安定感がある。
締めくくりのドリスは今年は三振にこだわらず打たせて取る場面が多い。
あとは二軍で未だくすぶっている藤浪晋太郎待ちである。
段々と戦力は整いつつある。大型補強をした読売ジャイアンツがイマイチで、それを怒涛の連勝で追い抜いた広島は自力が強い。
まあ、久しぶりに楽しめるシーズンになっている今の所は。
まだまだ物足りない面もあるがまだまだやれると言う選手がいるのが強みだ。
正捕手に梅野隆太郎が座り殆どの試合でスタメン、元から強肩でキャッチングの良さなどは定評されていたが、打撃面が昨年から上昇気流に乗りたい、ガルシアはスリーセブンと言ったらこの前完封したし地味に良くなって来つつある
あとは好き放題する広島東洋カープのみである開幕は出遅れたがそこからの巻き返しが凄い!
やはり勝ち方を知っている経験があるからである。
まあ、一言言わせて貰うなら「軸ずらし打ちでバカにみたいにホームランを狭い球場では打てる」よりも意外に多きに最近のマルテはなにかを持っている。
と言うことで今年は応援する気持ちが高い。