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待望の続編が出ていた。

毎月いつも月刊Tigersを買うために本屋に寄ったら待望のミステリー小説の続編が出ていた。
珈琲店タレーランの事件簿』の三作目が。勿論このミステリー小説のファンなので買った。月刊Tigersと共に。
月刊Tigersはまあ、いつも通りというか普通にざっと見てまあ、こんな調子を毎月繰り返してスコアつけておしまいだが。

暫くして本題の『珈琲店タレーランの事件簿』3〜心を乱すブレンドはを読んだ。
感想のその前にこのミステリー小説のシリーズの簡単な概要を紹介すると、主人公はバリスタを夢見る青野大和(通称アオヤマ)と京都の一角にひっそりと珈琲店を切り盛りするバリスタ切間美星が数々のミステリーを解いて行くミステリー小説である。

数多あるミステリー小説とは違い基本的に殺人事件はなく、犠牲者は出ない。
殺人事件ではないミステリーを見た目は女子高生に見紛う程小柄で幼い容貌の切間美星が日々の数々のミステリーを解く話である。著者は岡崎琢磨。

一作目は美星とアオヤマとの出会いを描いた作品で一話完結。
元は読み切りだったらしくこの話で終わらせる予定で書いていたらしい。
普段は大人しい切間美星の秘められた過去の忌まわしい出来事も書いてある。
元は快活な性格だった切間美星がやや人から距離を置いた性格になった原因はある人物が関与していた事である。

この珈琲店タレーランは彼女が切り盛りしてはいるが元々はナンパ爺さんに成り果てた藻川又次の妻の始めた店であり、バイトで入った美星が藻川夫人に珈琲の淹れ方やその他を学び、藻川夫人が亡くなった後に藻川又次は店を閉める事も考えたが美星が説得し、店を続けている。

表通りに面していない隠れ家的な店で、藻川夫人は趣味の一環で始めた店であるナンパ爺さん又次の妻は地主の娘でかなりの遺産を持っており、又次はそれを管理している。ぶっちゃけ店なんてやらなくても暮らせるのだが、前途した様に美星が一時は店じまいを考えた又次を説得し、その意志を継いだ美星が切り盛りしている。バリスタとして。

又次は普段は客として来る女性にナンパばかりする歳の割にはちゃらけた爺さんだが、いざという時に大金を出すことが出来たり、アップルパイとナポリタンを 作ると絶品であったりとかなり有能である。(ちなみに又次と切間美星は遠縁に当たる)

まあ、主人公のアオヤマはバリスタを目指している割りにはあまり珈琲作りには熱心ではなく、ただただタレーランの常連として店に屯していているだけに過ぎない。喧嘩をすれば女に負ける程のヘタレ野郎で恋愛にも奥手で美星を落とし損ねている。

いつも間抜けな推理をしては美星に「それは違うと思います。」と言われる始末の道化である。
アオヤマの親戚には帰国子女がいるが顔は日本人でも中身はアメリカンである。

美星には友人がいるが、その友人は美星には親しいが、アオヤマにはまるで汚い物でも見るかのように睨みつけてきて、冷たい。過去の美星に起きた事件の一部始終を知っている。
だから美星に男が寄るとまた酷い目に遭わされると思いアオヤマに非情に冷たいのであろう。

一巻はタレーランに寄ったアオヤマが様々な謎に突き当たり、美星が謎解きをする一話完結式である。
岡崎琢磨はシリーズ化を考えていなかったらしく、この一作で終わらせる描写をしていた。

しかし、思わぬ反響を呼びシリーズ化が決まった。
一巻でアオヤマと美星がかなり親しくなり名前で呼ぶ様になっている程だったが、シリーズ化したために又美星のアオヤマの呼称がアオヤマさんに変わっている。

シリーズ化したのと、あの後アオヤマと美星との関係があまり進展しなかった事を現している。
二巻は例の美星の友人でアオヤマを敵視する友人の姉の元婚約者の話で始まり、やがて美星の妹で性格が正反対な切間美空が東京から京都にやって来て数々の謎にぶち当たり、謎解きをしていく。

そして美星と美空の姉妹はまだ幼い時に父を増水した川に二人が落ちたためにそれを助けて命を落とした事も描かれている。

そしてミュージシャン志向でミステリー小説を書いて一時はヒットしたものの、盗作騒動でミステリー作家生命を絶たれた男の話などが絡んで美空が誘拐されるという事件にまで発展する事態になった。

三巻は、アオヤマがタレーランに呼び出され、美星が体験した面白くない話からバリスタの大会で恐らくUCC上島珈琲をモデルにした珈琲会社が主催するバリスタ大会に美星も参加するのだが、その大会で様々に起きた混入事件などの謎に迫る話である。

大会という形故に今回は一話完結ではなく、章に分けられて物語が進んでいる。
そこで参加者の様々な思惑や様々な顔などを見る事になるのだが果たしてどうなるかはネタバレになるので書かない。

しかし、参加したバリスタにはマジシャン志向からバリスタになったのにやたら短気で暴言が多く、暴力を振るうのも厭わない奴や、ケバいお高く止まった女、ヘッドホンをいつも付けているチャラい奴、一回目から参加するベテラン、そしてかっての美星に瓜二つな女性などが参加する。

そこで様々に事件が起きて謎を解いていくのだが。
かっての天才バリスタと呼ばれた英雄が絡んでいるのを忘れてはならない。
かっては美星も手ほどきを受けた程の実力者である。
美星に瓜二つな女性も無理やり弟子にして貰った程の天才の名を欲しい儘にしたバリスタだったのだが…。

これ以上はマジネタバレになるので説明はここまでとする。しかし読んで損はないので三巻纏めて買う事をお勧めする。