それぞれの番組にはニーズが存在する。それは大人向け作品でも子供向け作品でも変わりはない。
その時その年にあったニーズ、好きなことに対するニーズがある。
例えばプリキュアシリーズだが、一応は女児向けアニメになっている。(大きなお友達もいるにはいるが)
昨年の『HUGっと!プリキュア』は愛を育み不思議な赤ちゃんのはぐたん(主人公野乃はなの未来の子)を育てながら、なんでも出来るなんでもなれると言う愛を育み夢を大切にすると言うニーズが描かれていた。
どんな道に進もうとも決して後悔はしないと言う事と諦めてはいけないと言うテーマが裏にはあった。
初代が来たり歴代出演のサービスまであったくらいだ。
最終決戦、そしてそれから11年後の未来まで描かれていた。詳しい話はネタバレなので言わないが、それぞれの未来を歩んでいたとだけは言っておこう。
今年の『スタートゥインクルプリキュア』は、主人公星奈ひかる(cv成瀬瑛美)がいつものように天体観測していたら宇宙からロケットが落ちて来たと言う始まりで、宇宙人であるララ(cv小原好実)やフワやプルンスと出会い、スターカラーペンを奪うべくノットレイダーと言う邪な宇宙人が現れたりと、どことなくSFチックになっている。
でも、あまり女児とかは宇宙はピンと来ないのではないか?最近は宇宙を扱った作品はアニメも特撮も見受けられない。
仮面ライダーなら仮面ライダーフォーゼ、戦隊ものならゴーカイジャーとキューレンジャーしかない。
フォーゼは宇宙キターーー!の割には学園内の戦いだったし、ゴーカイジャーは海賊、キューレンジャーは宇宙人ラッシュとまあ、切り口は違うが、戦隊モノは宇宙をニーズに出来ていた。
60年前から50年前の世界の人類は宇宙に無限の夢を見た、だから宇宙開発が盛んだったし、SF作品は小説も漫画もウケる部類だった。
しかし今はリアル傾向が進んだのと、宇宙開発がさほど進んでいないことなどもあり、宇宙を前提としたSF作品は減少気味である。
今は宇宙に無限に夢を見るよりも災害が多発し未来が見えない地球の現状を憂いた極めて深刻なものが多い。
漫画もSFよりもリアル志向に変わっているのもある。
だから宇宙宇宙と言ってもあまりウケないし、そう言う作品も少ない。
幾らプリキュアがネタ切れでも宇宙はないと思った。
宇宙に一番興味がないのは女性である、宇宙に夢を見るのは寧ろ男性のような気がする。
少年漫画で宇宙を扱った作品がかなり多くありそれがウケた時代があったのも鑑みて。
ところが少女漫画で宇宙を扱った作品は少ないか皆無である。
現実味がないものには女児は見向きもしない、幾ら幼くても女性は現実味のない夢物語にはあまり興味を示さない。
恋愛などや現実的なものにしか目を向けない。『美少女戦士セーラームーン』も宇宙を少し扱ってはいるが、基本は恋愛ありきである。
その要素がなければニーズに沿っているとは言いがたい。
最近は少年漫画でも宇宙を扱うとあまりウケない、やはりリアル志向が浸透したからか?
ニーズに沿わないと今はウケない以前に通らない、ゲームでも宇宙を扱った作品は少ない。
ガンダムも一応宇宙を扱ってはいるが描かれているのはリアルなヒューマンドラマである。
もう夢物語みたいな作品は通らないし通用しない、現実を知れである。
話は逸れるが学校に行かずYouTuberをやっているゆたぼんは親の都合のいい道具にされているに過ぎない。
学歴がないと今の日本は辛い、更に資格がないともっと辛い。
この世は理不尽で成り立っているのだ。そんなことも知らずに学校行かない子供が大人になればロクなことにはならない。
寧ろ宇宙とかより動画制作とかを絡めたアイドル的な作品をやれば良かったのではないか?
いつの時代も女児や女性が憧れるのはアイドルだからである。
それと今は誰でも見る動画を絡めた方がニーズに合っていた気がする。
まあ、制作スタッフが作ってしまったからもう引き返せはしないが、宇宙と言うのはミスチョイスだった気がする。