昨年末に発売された『新サクラ大戦』はゲームとしては、進化したグラフィックや田中公平氏の音楽や、キャラクターデザインは華撃団毎に分けられているなどや豪華声優陣を配して臨んだが売り上げはさほど芳しくなく終わった。
ある人の調査ではドリームキャスト版の4よりも売れなかったと分析していた。
多分、それは正しい数値であろう、オレが一月かその辺り(曖昧な記憶ですまない)時点でもう新サクラ大戦の中古ソフトが大体4千円台で売られていた。
12月発売時の半分になっていた、今はもっと下がっているだろう。
何故か広井王子が監修し、あかほりさとるがシナリオを担当し、田中公平氏が音楽、キャラクターデザインのメインは藤島康介、クリーンアップは松原秀典の旧作である1、2、3、4、そして駄作と呼ばれたⅤの中古ソフトがなんと1万円台で売られている。
昨年まではまとめでも安売りされていた旧作がここに来て値段が跳ね上がっている。
これは何を意味するのか…お分かりであろう、新サクラ大戦よりも旧作の方が素晴らしいとみんなが評価したためにもう20年も前の作品やリメイクされた1の『熱き血潮に』やⅤの人気が跳ね上がったのだ。
新サクラ大戦はゲームとしては戦闘がアクションになった割には良くできていた。
しかし、肝心の設定やシナリオに納得の行かない展開や不自然なエピソードや理不尽な描写が描かれてオレも「これはお話はかなり減点材料だな」と感じていた。
結局評価は上がらず、4月から放映されたアニメも降魔人間なるものが現れ12話で終わった。
しかしあのエピソードでは到底12話で収まる話ではないだろう?
アニメは殆ど見ていなかったので見ていた人の説明を聞いていてもなんか中途半端に終わった感や残念感が拭えない。
20年前の1をオリジナルストーリーにしたテレビアニメよりも出来が悪い、OVAの轟華絢爛にも劣ると言うなんともまあ、残念な話に終わっている。
そのことに対して旧作のメインシナリオライターだったあかほりさとる氏は厳密には触れてはいないが「大人の事情があるの、分かってくれるかな?」と、自らのTwitterでツイートしている。
イシイジロウもTwitterをやってはいるが肝心なところを突っ込むと無視されてしまう。
まあ、失敗を認めなくないんだろうな、どう見ても失敗、アニメも失敗と言う散々たる結果だった。
サクラ大戦の製作権はセガに買い取られたために、元の監修者である広井王子氏はどうすることもできない。
ある人に「やる気ないんじゃない?」と書いたら「それは君の思い込みだ」と指摘され後に事情をしるとオレは考えを改めて彼に陳謝した。
例えとしたら原作者から製作権が離れたと言う面では『仮面ライダーシリーズ』と似ている。
あれは作者の石ノ森章太郎氏が1998年に60で亡くなったあとに遺族からADK(旧朝通)が「うちで作ります、良いですね?」と仮面ライダーの製作権を買い取り、2000年のクウガから現在のゼロワンまで20年も続いている。
ADK製作の仮面ライダーには納得出来る作品もあった、クウガ、アギト、555、剣、響鬼、カブト、電王、W、OOOなどは面白く見ていた。
でも中には納得行かない作品もあった、仮面ライダーバトルになってしまった龍騎、訳わからなかったキバ、中途半端に終わったディケイド、『宇宙キターーー!』と言う割には学園内の戦いだったフォーゼ、無職の風来坊が主人公のウィザード、何故かフルーツモチーフでおかまの仮面ライダーまで出た鎧武、ライダーと言いながら車に乗っていたドライブ(まあまあ面白かったが)主人公がいきなり死んで魂だけのゴースト、医師が仮面ライダーをやるエグゼイド、科学者が変身するビルド、時計がモチーフで顔にライダーと書いてあるジオウ、そして会社の社長が仮面ライダーであるゼロワン。
長く続けすぎると微妙な作品が出てしまった。もう勧善懲悪でもないし。
この辺りの話を例えたら彼は納得してくれた。ケースはよく似ている、しかし石ノ森章太郎氏はもう故人だからどうしようもないにしても広井王子氏はまだ健在だからややこしいことになっていると思って頂けたら幸いだろうか?
名越稔洋は取り返しのつかないことをしたのかも知れない。
「既存の作品をぶっ壊す」と言って似ても似つかぬ別物を作ってしまいやらかしてしまったのだから。
製作時間を早めたのも悪かった、シリーズ最速で製作したと言うが、そのためにかなり出来の中途半端なものになってしまった。
クソゲーとは言わないが評価が微妙な作品にしてしまったと言うのが総括だろうか?
アニメも余計ややこしくしたし、登場人物を使い切れてなかった、天宮さくら(cv佐倉綾音)を主役に据えたために、東雲初穂(cv内田真礼)が噛ませ犬と言うか損な役割にされてしまい、クラリス(cv早見沙織)はただの便利屋、望月あざみ(cv山村響)はパシリ、アナスタシア(cv福原綾香)は空気みたいな存在と、なんじゃこりゃ?の作品になり、降魔人間のクラーラや完全に頭がおかしいカミンスキーやお付きのレイラ、そして美味しいところは村雨白秋先生(cv沢城みゆき)が持って行くと言う話になっていた。
ゲームも中途半端な出来ならアニメも補完するどころか余計ややこしくする話になったし、失敗と見られても仕方ない。
声優さんに罪はないがクリエイターがダメだったのが全てだろう。
これで次回作やると言ってもどちらも中途半端な感じだった新サクラ大戦の続きをセガが作れるのか!
以前親しいYouTuberさんとライブでみんなと話し合った結果、意見書をセガに持って行くと言う結論に達した。
そのお方は降魔大戦で唯一生き残り苦悩して帝劇を建て直したかっての帝劇のトップスタアであった神崎すみれ(cv富沢美智恵)を主演に据えて彼女が如何に悲しんだか、悲嘆に暮れたか、自暴自棄で酒に逃げて父に叱責された後、自分の危機を救ってくれたダンディ団の団耕作やその二人の弟分などを得てすみれの心は癒されて行き、新たな目的とまだ戦いは終わってはいないと言う強い信念で所々壊れた帝劇を修築し、帝国華撃団を復活させると言う新サクラ大戦に繋がる話を書いている。
イシイジロウの中途半端な話よりもこのお方のお話の方が納得も合点も行く。
どれだけ作品愛があるかなんだな、適度にお茶を濁したような話よりも作品愛に溢れた話の方が見ていて嬉しい。
意見書をセガが見てくれたら良いが無視するか見ても真剣に見てくれないならそこまでだとオレは思っている。
幾らこちらがマジに訴えても製作側が取り合わなかったり真剣に見てくれないならもう次回作は出さないで欲しい。
またぞろ旧作リスペクト派、新サクラ大戦はゲームもやってない、アニメも見てないアンチが重箱の角を突くようなクレーム付けてくるだろうから。